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完璧の語源

こんにちは、しばいぬです。

今回は完璧という言葉の起こりについて。

 

漫画やアニメで今大人気なキングダム。秦の始皇帝時代のお話です。

その舞台の少し前に藺相如という人物が秦の敵対国趙にいました。

 

楚という国と隣国の斉の仲が険悪になり、楚王から仲介を頼まれたお礼に

趙王は和氏の璧(かしのへき)という宝物を楚から貰いました。

秦は和氏の璧が趙にある事を知ると、15の城と交換しようと言ってきました。

趙よりも秦の方が国力が上なので、了承しないと攻め込まれる可能性があります。

しかし、和氏の璧を秦に渡してしまっても、本当に15の城を割譲してくれるかは疑問がありました。

これにより趙の宮廷は揉めに揉めました。

秦は虎狼の国とも呼ばれ約束を守れない国でもありました。

楚の懐王は、秦と会談をするために、武関に出かけたら捕らえられて幽閉されて

しまった事件もあります。

ここで宦官の長である繆賢が知勇兼備の士として推薦したのが、自分の食客である藺相如です。

藺相如は「私が使者になりましょう。15城が趙に割譲されれば、和氏の璧は秦に

置いて参ります。秦が15城を寄こさなければ和氏の璧は趙に持ち帰ります」

と言い、藺相如が趙の使者に選ばれました。

 

藺相如は秦に到着すると秦王と章台という場所で対面し和氏の璧を捧げます。

秦王は受け取ると、周りの侍女や側近に和氏の璧を見せつけ始めました。

秦の人間は昭王の宝物が増えたと万歳を唱えます。

これを見た藺相如は秦が15城と和氏の璧を交換する気はない事を見抜き、

和氏の璧に傷があるから場所を教えると言います。

そして、秦王から和氏の璧を取り戻すと、怒髪天を衝く勢いで激怒しました。

「大王が城を渡す気がないのであれば、和氏の璧もろとも自分の頭を打ち付けて死ぬまでだ!」

と言った所、秦王は地図を持ってこさせこの15城を渡そうと言いました。

しかし藺相如は秦王が城を明け渡す気がない事を悟ります。

そこで、「趙王は和氏の璧を送り出す時に5日身を清めたので、大王も5日身を清めて下さい」

と言い5日の猶予を稼ぎ、使者に和氏の璧を趙に持ち帰らせました。

5日後藺相如は大王を欺いた罪は重い、ここは処刑してもらいたいと言いましたが、

秦王は藺相如を殺しても、和氏の璧は手に入らない。さらに、趙と誼を断絶する事になる。

それよりは藺相如を歓待して帰した方がよい。

と言い、藺相如は饗応を受けて帰国しました。

 

和氏の璧を傷つけることなく持ち帰った事から、完璧而帰(璧をまっとうして帰る)

欠ける事無く持ち帰った故事が完璧の語源となりました。

 

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