京都人の京都観光 part10 南山城 笠置寺の摩崖仏
さて、京都市内の人があまり行かない穴場の京都観光の話
観光というより、信仰の方が近いかも
京都府は相楽郡笠置町にあります 「巨石と雲海の山 笠置寺 (かさぎでら)」
2000年前から巨石信仰があったと言われている巨石の多い山寺です
相楽郡とは京都の南の方、奈良の手前であり三重との境、南山城地域です
京都市内から見たらほぼ山のイメージですね
この南山城地域は南山城独特の文化があり、観光というよりは信仰による歴史が深い地域で、奈良と密接な関係にあります
(寺の宝物館に、宝物と、住職様による詳しい説明があります 必見)
笠置寺のほか、浄瑠璃寺、海住山寺、岩船寺など、仏教の信仰心を揺さぶられる歴史的寺院が南山城にはたくさんあります
笠置寺の特徴と言えば、知る人ぞ知る 摩崖仏
「まがいぶつ」 と読んで、巨石の壁面に大きな仏像が彫ってあるのです
人の手でどうやって彫ったの?というくらいの大きさで
光背のみ残っている御本尊弥勒摩崖仏は、15メートル
虚空蔵摩崖仏は、9メートルあります
弥勒摩崖仏を礼拝し、さらに奥に進んでいくと、同じく巨石に彫られた虚空蔵摩崖仏が
写真ではこの巨石の大きさや迫力が全く伝わらないのがとてもとても残念です
リアル拝観をおすすめします
笠置山全体が巨石だらけの山で、一周回って(登って)みるとさらに
昔からの人々の信仰心が少しはわかるかもしれません
私は気軽に回り(登り)始めましたが、老体ムチ打ち体力の無さに大変でした
この笠置寺にはほかに、巨石をくぐる胎内くぐり、たたくと音が出る太鼓石、人間が動かせる?ゆるぎ石、また、笠置寺の名前の謂われの石など、巨石にまつわるあれこれが面白いので、興味のある方はまたリアル体験してみてください
本堂は、正月堂といって、東大寺の二月堂とも深い関係があります
歴史上重要な寺院の位置づけで、本堂内に、手書きでいろいろ書かれています
興味深いので、行かれたら必ず読んでください
この笠置寺自体が天皇が創設したと言われていることや、今まで御参詣されている天皇の名前なども書かれており、朝から訪れてゆっくりじっくり歴史に思いを馳せることをおすすめいたします
私ももう一度行きたいと思っていて、南山城地域ではほかに
浄瑠璃寺は数年前に訪れましたが、ここも何とも言えない静寂に
再び訪れたいと思わせるお寺さんです
京都市内の観光寺院は大変人気がありますが、
京都人は案外京都市以外にはいかない傾向が!(個人的見解)
まして南山城地域は遠いよ・・・
でもそれだからこそ、行ってみて、体験してみて、感じること、知ること、そして何より想像できることがたくさんあります
上記にも書きましたが、
大変質素ですが宝物館が素晴らしく、また手書きの説明を読みいってしまいます
外部には出ていない情報がたくさんあること
自分の知らないことがたくさんあること
ネット社会で満足しきっている現代人がそれを知ることは必要かもしれません
リアルと、リアルに基づくイマジネーションに勝るものはない
今回は京都人のあまり行かない京都観光 でした
ではまた